静岡・府中を流れる安倍川、その支流藁科川の流域は、昔から良質の若竹、淡竹を産してきました。弥生時代の登呂遺跡から、ザルやカゴが出土され、この地では古くから竹製品が生活用具として定着していたことが伺われます。
駿河竹細工の中でも最も特徴のあるといわれる、丸ヒゴを使った「駿河竹千筋細工」は、天保11年(1840)、華道や茶道、機織に秀でた菅沼一我(号は芳州庵)という人が、清水猪兵衛に教示したのが始まり。以後安政3年(1856)に亡くなるまで、多くの門下生を取り立てて教養し、工夫研究を重ねて、今日の礎を確立したと伝えられています。
明治6年(1873)には、日本の特産品としてウィーンの国際大博覧会に出品。以後、日本を代表する輸出品として、海外の脚光を浴び、随時、その発展を重ねてきました。そして現在。先人たちのたゆまざる創造意欲を継承してきた駿河竹千筋細工は、竹の持つ風合、色、艶、材質を今日の感性に生かしながら、ますます繊細で優美な”技の華”を咲かせています。
参照元:静岡竹工芸共同組合ホームページ http://www.takesensuji.jp/
J-Monoお薦め商品:
#1
間接照明スタンドライト SEN
照明作家 “谷俊幸” 氏による上質な素材感とデザインの間接照明。使用される竹ひごは約600本。ネーミングは繊細の“繊”、竹千筋細工の“千”、影と光の “線”から名づけ、伝統工芸を今の生活にフィットさせています。北欧モダンなデザイン照明にも共通のテイストを感じますが、やはりそこはMade in Japan。他では見られない繊細で巧みな技が作り出す、私達日本人にとって親しみやすいデザインと、美しく完成された光と影の演出が魅力の逸品です。
#2
茶托 細(漆塗)
涼し気な竹細工の茶托に漆を塗り、さらに軽やかで涼し気な佇まいに仕上げました。5枚1組でサイズは直径111mm 高さ20mm。一年の中で主に夏に使用するものとなりますが、短い季節に使うものだからこそ、丁寧な作りの美しい茶托をつかってみてはいかがでしょうか。夏のひと時がより豊かになること間違いなしです。
#3
行灯 小さな富士山(青)
世界文化遺産の富士山をイメージしたテーブルランプ。富士山の形を静岡県の伝統工芸士が竹ひごで表現した、駿河竹千筋細工のインテリアライト・ミニ行灯です。豆電球の周りを強化和紙で包み、その外側を優しいカーブ竹ひごで囲いました。全体で富士山のシルエットを作り出しています。小さな灯りですので、お部屋の雰囲気を作り出すインテリアとしてお使いください。