四日市萬古焼(三重県)

 四日市萬古焼(よっかいちばんこやき)は、三重県四日市市及びその近郊で作製される陶磁器・焼き物の一つです。室町時代から続く桑名の有名な回船問屋で、陶器を専門に扱う沼波家という問屋がありました。その問屋の江戸時代元文年間(1736~1740年)の当主である沼波弄山(ぬまなみろうざん)は幼いころから茶道に精進した茶人でしたが、弄山自身の茶の趣味が高じ、現在の三重郡朝日町小向に窯を築き、自分で茶器を焼き始めたことが、四日市萬古焼の始まりと言われています。陶法は京焼の技法に習い、特に尾形乾山(おがたけんざん)に多くを学びました。作品が変わらずに永遠に残っていくようにとの意味から「萬古」または「萬古不易」の印を押したのが「萬古焼」の名前の由来と言われています。

 四日市萬古焼の代名詞となっているのが紫泥の急須です。木型や土型などを用いて、厚みが薄いのが特徴です。鉄分を多く含む粘土を使用。還元焼成を行うことで紫褐色をしており、釉薬をかけない焼き締まった急須で、使えば使うほどに味わいと光沢が増すと言われています。また、高度の耐熱性を有することから、ガスレンジや炭火などの空焚きや直火に対応できる土鍋が多く作られており、日本国内シェアは80%を占めると言われています。

参照元:
萬古陶磁器卸振興組合連合会ホームページhttp://www.bankonosato.jp/
三重県ホームページhttp://www.miebrand.jp/index.htm

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