桐生織(きりゅうおり)とは群馬県(桐生市、太田市、みどり市)と栃木県(足利市)で主に生産される伝統的工芸品。「西の西陣、東の桐生」とも言われる高級織物で、先進地の西陣や西洋から技術を導入し発展してきました。桐生織物の歴史はいつ頃から始まったかはっきりしていませんが、今から1300年余の昔からといわれています。東大寺献物帳によれば、和銅7年(714年)に上野の国(今の群馬県)が初めて「あしぎぬ」を織って朝廷に差し出したこと、延喜5年(905年)当時の租税制度に上野の国の税金は「あしぎぬ」と定めてあること等から、この地には昔から織物や養蚕が盛んであったことが伺えます。
現在、桐生織は主にジャカード織機(1801年フランスの発明家・ジャカードが発明した紋織り装置)を活用した強撚糸使いの織物です。主に7つの織り方の技法「お召織り(おめしおり)」、「緯錦織り(よこにしきおり)」、「経錦織り(たてにしきおり)」、「風通織り(ふうつうおり)」、「浮経織り(うきたており)」、「経絣紋織り(たてかすりもんおり)」、「綟り織り(もじりおり)」があり、様々な種類の織物が作られています。素材は生糸・玉糸・真綿のつむぎ糸・絹糸・綿糸・麻糸・金糸・銀糸などの天然繊維から化学繊維まで、様々な糸を使用しています。
桐生は企画から製品化までのデザイン、撚糸、染め、織、刺繍、縫製など、全ての工程の技術が集積した産地であり、「桐生でならなんでも出来る」と業界では高い評価を受けています。また、国内だけでなく、海外でも「Kiryu Textile」として好評を博しています。
参照元:
桐生織物協同組合ホームページ http://www.kiryuorimono.or.jp/
桐生市ホームページ http://www.city.kiryu.lg.jp/sangyou/dentou/kiryuori/1002604.html