樺細工(秋田県)

 樺細工は、約230年前の安永~天明年間に、秋田県角館を治めていた佐竹北家によって、阿仁地方から角館に技法を伝えられたのが始まりとされ、武士の内職として育まれました。角館では印籠や胴乱などの製作から始まったと伝わっています。その後、明治維新を迎え、禄を失った武士たちが本格的に樺細工の製作に取り組み、やがて問屋制度などの流通も整備・確立され、博覧会への出品や、皇室への献上品としても採用されるなど、次第に商品価値の高まりを見せました。現在は茶筒や箱物をはじめ、現代のライフスタイルを反映した生活用品や小物などを幅広く生産しています。樺細工製品は、湿気を避け乾燥を防ぐ特性を持っており、茶筒などにはこの性質が他の製品と差別化される大きな特長として活かされています。

 樺細工は、山桜の樹皮を幹から丁寧に剥がし、それを1年以上陰干しにして水分を抜いたものを使います。この樹皮を包丁で丁寧に削り色合いを出します。山桜の樹皮を利用するという、世界に類例を見ない一族一種の工芸品であるこの樺細工は、日本を代表する工芸品といっても過言ではないでしょう。

参照元:
秋田県産業労働部地域産業振興課ホームページ http://common3.pref.akita.lg.jp/tesigoto/craft/detail.php?id=1390348782336
角館工芸協同組合ホームページ http://www.kabazaiku.com/

J-Monoお薦め商品:
#1
桜皮の樺細工が美しい手織り本天のメンズ桐下駄

 暖かい季節にお薦めな、右近型の男性用下駄です。縞柄の鼻緒は、正絹の手織り本天素材。桐製の台には、天に桜皮の樺細工が施された自然の光沢が美しい逸品です。夏の浴衣や甚平、カジュアルな着物にも合わせていただけます。ジーンズなど、普段の洋服に合わせてもオシャレ感が漂います。前坪は指の間に浅く入れ、踵(かかと)が台から少し出るような履き方が粋とされています。着物姿を足下から引き立てるメンズ下駄で、小粋な和のスタイルをお楽しみください。

#2
kasanegasane トレイ

 樺細工と大館曲げわっぱという秋田県の2つの伝統工芸がコラボしたトレイは、曲げわっぱをベースにその周りに桜の皮を貼った帯を重ね、両側の帯をそり上げて少しずらす事で持ち手を作っています。また、桜の皮と秋田杉の色合いの組み合わせが美しい、今までのお盆にはないモダンで軽やかな和の印象を与えてくれます。サイズ:S/約W340×D233×H35mm。果物を飾ったり、お茶のセット一式を乗せておける使い勝手のよいサイズ感です。

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