土佐和紙(高知県)

 土佐和紙の歴史にはいくつかの説があり、はっきりとは分かっていませんが、930年(延長8年)、紀貫之が伝えたとされる説が有力とされています。平安時代の歌人であり百人一首でも知られる紀貫之が、土佐の国司に着任した際に、製紙業の奨励を行ったためです。平安時代には天皇家へ献上品として納められるなど当時から質の良い和紙が土佐周辺で作られていたことが分かる文献も残されています。

 当時、和紙は貴重なものとして、貴族の遊びに使われる貝合わせなどに使われていました。時代は変革を遂げ、武士の着物や人形、藩札に使われるなど、用途も様々に変化していきます。土佐和紙は、江戸時代になってからも幕府の献上品とされるなど重要な特産品であり、土佐藩からも保護を受けていました。その特産品としての伝統は現代でも、いの町や土佐市を中心に受け継がれています。

 土佐和紙の特徴は、種類が豊富であるということと、他の和紙と比べて薄くて丈夫であるということです。土佐典具帖紙など厚さわずか0.03mmの手漉き和紙は、世界でも類を見ません。その薄さと強度は、土佐特有の楮(こうぞ)と美しい仁淀川の水流の恵みによって作られたものです。まさに自然が生み出した工芸品と言えます。

参照元:
KOGEI JAPANホームページ https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/tosawashi/

J-Monoお薦め商品:
#1
虎竹和紙団扇

 青い未熟のがら柿から採取する柿渋(渋引)を塗って仕上げています。柿渋を塗る事によって、防水、防腐、防虫効果が高まり、和紙が丈夫で長持ちします。また、長く使うほどに風合いが増してくる美しさは、渋団扇ならではの魅力です。竹繊維の残る素朴でしっとりとした風合い、パルプを混合して耐久性も申し分ない日本唯一の虎竹を使った和紙で出来た逸品です。

#2
土佐和紙ドリップセットS

 土佐和紙フィルターは従来のパルプ紙とは異なり、和紙ならではの薄くてキメの細かな繊維構造によりコーヒーの美味しい風味を十分に抽出し、アクや雑味を効果的に取り除きます。土佐和紙(楮「こうぞ」)の繊維の特徴は、パルプ繊維よりも細長くきめ細やかに絡んでおり、これが雑味やエグミのフィルターになります。楮は栽培が容易で容易で毎年収穫できるため、森林伐採をしない環境に優しい商品です。
 AS樹脂製(耐熱温度90℃)のドリッパーは、土佐和紙フィルターとの間に適度な空間を作り出すことで、コーヒーの風味を効率よく濾過することができ、かつてないクリーミーで心地よい味わいを生み出します。

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