小代焼(熊本県)

 小代焼(しょうだいやき、小岱焼とも記す)は、熊本県荒尾市、南関町、熊本市など県北部で焼かれる陶器の総称です。江戸時代初期の寛永9年(1632年)、細川家が豊前小倉40万石から肥後熊本54万石の領主として加増・移封されました。その際、現在まで続く肥後細川家の基礎を築き茶人としても有名な細川忠興(ただおき)に従って、豊前上野から移り住んだ牝小路源七と豊前上野の加津羅木山から移り住んだ安左衛門等が、小岱山麓(現玉名郡南関町宮尾)に登り窯を開いたのが始まりと言われています。小代焼は、細川家の保護を受け江戸時代まで繁栄しましたが、明治から大正にかけては有田焼や瀬戸焼に押され廃業が続きました。昭和に入り近重治太郎や城島平次郎らによって再興され、第二次大戦後は小岱山麓に次々と窯が築かれ復興を遂げ、2003年に経済産業省指定伝統的工芸品として指定されるに至っています。

 小代焼は、五徳焼とも呼ばれていますが、それは「毒を解し、湿気残らず、腥臭(せいしゅう)住めず(生臭さが移らないの意)、物腐らず、永年長寿をなす」という五つの特徴に由来しており、実用性が高い器として大変有名です。素朴で力強い作陶が特徴であり、特に茶陶は多くの茶人に愛用されてきました。茶器のみならず、花器、食器、および装飾品としても日常の暮らしの中で使用されています。

参照元:
熊本県伝統工芸館ホームページhttp://kumamoto-kougeikan.jp/kougeihin/cn31/cn28/pg498.html
熊本県観光サイト「なごみ紀行」ホームページhttp://kumanago.jp/benri/terakoya/?mode=091&pre_page=5

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