愛煙家に贈る灰皿

 昨今、喫煙者は非常に肩身の狭い思いをしている。日本はまだ緩いようだが、西洋では、レストラン内は例外なく禁煙という国もある。また、ホテルでは喫煙ルームすらなく、館内全禁煙も当たり前。吸うためには部屋から出て外まで行くしかない。気候の良いシーズンはまだしも、寒い雪の日だったりすると悲しいものがある。特に北米出張では、時差の関係で、現地の夜はなかなか寝付けない。タバコでも吸って気を紛らわしたいのだが、わざわざ出て行くのも面倒。上層階の部屋があてがわれた時など、このままタバコを辞めてやろうと思うことさえある。

 日本も徐々に厳しくなってきた。昔は職場でもデスクに居ながら吸えたものだが、今では喫煙場所まで移動しなければならない。移動したら移動したで、「タバコを吸う人は休憩時間が多く取れていいですね」と皮肉を言われる始末。「リラックスしたタバコを吸いながらの会話から、色々なビジネス案が生まれる」といった言い訳も、今は昔。確かに、殆どは無駄話か上司への愚痴だ。俺はまだラッキーだが、家に帰っても、家の中で吸わせてもらえない人もいるらしい。マンション暮らしの場合、昔はベランダで吸ったものだが、最近はそれも近所に迷惑だからとご法度。近くの公園で吸うしかないのだとか。一体世の中どうなっているのだ。

 タバコは常習性がある。きっと止めたくても止められない人もいるのだろう。だが、少数派かも知れないが、俺は違う。俺は“愛煙家”なのだ。タバコを好きで吸っている。止めたくても止められない奴とは違う。俺はタバコを愛しているのだ!!

 と、まるで世界中の愛煙家を代表して悲嘆に暮れているような同僚がいます。彼は奥さんも愛煙家なので家の中でも堂々と吸えるらしく、慰めを兼ねて、昇進祝いにこんな灰皿をプレゼントすることにしました。日本を代表する伝統工芸“越前漆器”と“高岡銅器”から生まれた、どっしりとした灰皿、「MOKU-TETSU Ashtray」。

 鋳物から生まれたおしゃれなこの灰皿。鋳型に流した際に生まれる窪みや染みが灰皿に表情を与えるので、鉄の素のカタチを楽しむことが可能です。天然木を用いたフタが付いているので、タバコを吸い終わった後はフタを閉めることで臭いの漏れだけでなく、消し忘れによる延焼を防ぎます。また、灰皿の底には窪みが施されていて、裏返したフタがピッタリとフィットするようデザインされています。灰皿の座布団として使用すれば、ちょっとしたお洒落も楽しめるでしょう。

 場所を取らない小ぶりなサイズ(W.88mm×D.88mm×H.40mm)。重さ約850gと少し重めですが、それがまた重厚感を醸し出します。夫婦揃って気に入ってくれて良かったと思っていたら、昇進は単身赴任もセットだったらしい。灰皿は奥様が引き続き使用するという結末に(笑)


MOKU-TETSU Ashtray 価格6,480円(税込み)

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