日本三大うちわ(香川県・京都府・千葉県)

 日本で伝統的なうちわとして有名なのが、香川県で生産される「丸亀うちわ」、京都府で生産される「京うちわ」、千葉県で生産される「房州うちわ」の3つ。これをまとめて「日本三大うちわ」と呼びます。以下にそれぞれの特徴を見ていきましょう。

丸亀うちわ:
 全国のうちわの生産量の約9割を占めている丸亀うちわ。平成9年には「国の伝統工芸品」に指定されました。朱赤に丸金印のうちわが有名です。丸亀うちわは寛永10年(1633年)、金毘羅大権現の別当金光院住職・宥睨(ゆうげん)が考案し、その後丸亀藩の地場産業として発展していきます。うちわ作りに必要な竹は伊予(愛媛県)から、紙は土佐(高知県)、糊は阿波(徳島県)というように、その材料の産地が近かったことも、長く続けられた理由のひとつでしょう。丸亀うちわは柄と骨が1本の竹から作られているのが特徴です。

京うちわ:
 上部の骨(細い竹ひご)の数によって等級が分けられており、この本数が多ければ多いほど上級品とされています。京うちわは洗練された美しい絵柄が魅力的ですが、その型も丸型・角型・長柄型・羽子板型・扇型・千鳥型・キャラクター型などバリエーションも豊富。京うちわは京扇子と同様に、京都の伝統文化を代表する存在と言っていいでしょう。

 宮廷で用いられた「御所うちわ」がルーツとなっている京うちわは、国産の4~5年ものの竹だけを使い、柄の部分にも漆に金彩を施すといった贅沢で優美な物も作られていました。鑑賞用としても人気が高く、装飾性にもこだわっており、非常に繊細で高度な技術を必要としています。

房州うちわ:
 千葉県の館山市、南房総市で生産されており、地域に自生する篠竹(女竹)を原料に用いて、細く割いた骨と一体となって丸みを帯びた柄となっているのが特徴です。木製の柄を別に取り付ける京うちわ、平たく削った真竹を用いる丸亀うちわと違って、手に馴染みやすく、しなやかな動きを見るだけで、どこか涼しい気分になることができます。

 デザインも丸型、卵型、柄長といった基本型に加えて、幅の広い楕円形といったものもあり、絵柄に合わせて形状を変えていくのも特徴的です。これも機械生産ではなく手仕事だからこそ実現できるきめ細やかさでしょう。最近では、和紙の他に布地を使ったものも生産されており、デザインの幅も広がってきています。

参照元:
四季の美ホームページ https://shikinobi.com/uchiwa_rekishi

J-Monoお薦め商品:
丸亀うちわ

 2010年度 グッドデザイン賞 特別賞/中小企業庁長官賞を受賞の「Ojigi – おじぎ」うちわ。「Ojigi」は少し左にお辞儀をしたような形をしていて、楽な角度で風を起こせるよう考えられています。

京うちわ

 涼しげな色合いと模様はきっとお部屋を涼しげに演出してくれます。お部屋を涼しげに飾ってみてはいかがですか?

房州うちわ

 夏にぴったりな「かもめ」と「くじら」が描かれていて、カラーも涼し気です。大きすぎず小さすぎずのちょうどよいサイズで、子供から大人、男性女性問わず使いやすい大きさです。

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